ブログ『お客様』と『末端業者』の間の役割
こんにちは、石岡です。
前にも書きましたが、
僕は以前、材料は売らずに施工だけ請け負う、
言わば『末端業者』でした。
その頃に色々と感じた事が、今の僕に生かされています。
昔、こんな事がありました。
ある現場で、図面と地図、材料を渡されて1人で現地に向かいました。
メーカーの担当者から、特に詳しい説明はありませんでした。
現地に着くと、メーカーの代理店の方がいらっしゃいました。
案内してもらえたのですが…
搬入経路の階段がメチャクチャ狭い(泣)
壁に傷をつけないよう、細心の注意を払いながら運びました。
正直、作業前の時点で結構疲れました。
僕が搬入している間、
代理店の方は、腕組みしながら僕を監視しているだけでした。
この話を、ちょっと整理してみたいと思います。
まず、僕にも落ち度があります。
現場に向かう前に、担当の営業に細かく状況をリサーチするべきでした。
搬入経路の養生を準備するぐらいなら、末端業者の僕の立場でも出来たはずです。
メーカーの担当者も、説明を怠っています。
予算次第ですが、搬入業者を用意する事も出来たかも知れません。
さて、代理店の方はどう振る舞うべきでしょうか?
メーカーや僕の立場からすれば、代理店は『お客様』です。
僕らが、代理店に納品したものを、代理店はお施主様に納品します。
つまり、お客様と末端業者の間にいる、
元請や代理店には、2つの立場があるのですね。
下請業者に納めてもらい、それをお施主様に納める。
確かに、僕やメーカーから見れば、代理店の方は『お客様』です。
お金を払う立場ですから、僕が運ぶ姿を黙って見ているだけでも
悪くないですね。
では、お施主様から見ればどうでしょうか?
もし、僕が壁に傷をつけていたら、
代理店の方は僕やメーカーに何と言うのでしょうか?
そして、
お施主様は代理店に何と言うのでしょうか?
僕には、
「あーもう、気をつけてよ!」
お施主様には、
「申し訳ありません、搬入の際に工事業者が壁に傷をつけてしまいまして…」
すると、当然ながらこう言われますね。
「はあ…あなた、どういう段取りしているのですか?」
…で、その後に代理店がメーカーに、
「どんな段取りしてんだ、お前!」
って、腕組みしながらキレる(笑)
当時と違い、今の僕はお陰様で
パーティション以外の工事も頂けるようになりました。
いつも、下請業者さんに助けてもらっています。
下請さんのおかげで、僕はパーティション以外の工事をこなせます。
ですから、上記の話で言えば、僕には手伝いもせずに腕組みしながら下請さんを監視なんて出来ません。
これは、キレイ事なんかじゃありません。
当たり前の話です。
だって、そうでしょう?
『お客様目線』で見れば、
僕も外注さんも、『納める側』なんですから。