ブログ『オフィスの内装工事に正解は無い』

こんにちは、石岡です。

久々に自分でブログを書きますね。

(毎回言ってる様な気がしますが笑)

 

さて、私は相変わらずパーテーションの施工技術者として現場に出ながら社長業や営業などもこなしています。

(基本的には弊社鈴木に営業や施工管理は任せていますが)

 

そんな毎日の中で気付いた事を今回も書きます。

 

世の中には絶対は無い、と良く言います。

それと似た話かも知れません。

 

私は新築工事でのトイレブース工事やパーテーション工事、オフィスのテナント工事ではパーテーション工事は勿論、タイルカーペット工事やOAフロア工事など、様々な内装工事に参加します。

元請から施工下請まで、様々な立場で。

ある意味、少し変わった立場かも知れません。

 

そんな私にとって、新築工事とテナント工事では大きな違いがあります。

全く別なものが求められます。

 

それは、

何を基に施工を進めるか?

です。

 

解説します。

 

ゼネコンによる新築工事では、私はあくまでも下請の施工業者に過ぎません。

ですから、先ずは『図面通り』が正解です。

図面通りで上手くいかない事があると、ゼネコンに質疑を上げます。

それも施工方法についてだけで、その他については私の意思やアイデアは反映されません。

決められた事に従うだけ。

そういう立場ですからね。

 

ところが、オフィスなどでのテナント工事では状況が一変します。

特に元請だと。

 

オフィスの内装工事のお問合せを頂いた直後は、基本的に図面などありません。

ゼロベースから、ここは会議室だからパーティションで防音重視、ここは入口なのでセキュリティとオシャレなサインが必須などなど、

現地でお客様のご要望を伺う事から仕事が始まります。

 

勿論、伺ったご要望はご要望でしかないので、

具体的な施工内容や手順ではありませんね。

 

お客様のご要望に出来るだけ沿った形で、それを現実化するのが仕事になります。

つまり、オフィスの内装工事では、

誰かから新築工事の図面の様に

『決まりきった分かり易い正解』

を与えられるものではないのです。

 

打合せから工事完了まで色々と機転をきかせながら、

より良い施工を模索していく事になります。

 

そういう意味では私にとって、

『オフィスの内装工事に正解は無い』

のです。

 

『最適解』はあるでしょうけれども。

 

お客様ごとに正解は異なります。

もう、同じ考えのお客様なんてほぼ存在しません。

 

安ければ中身などどうでもいいと言うお客様も、

しっかりと中身に言及されますしね(笑)

 

石こうボードにクロス仕上げが結局は最もオシャレというお客様もいますし、

ガラスパーティションが一番オシャレというお客様もいます。

お客様が自分達で塗った素人仕事の塗装が、妙に味があったりもします。

 

結局、オフィスの内装工事における正解というのは、私が案件ごとに自分で最適解を作り出すものだと考えるのです。

 

独り善がりにならず、お客様の声に耳を傾けながら。

お客様の満足こそがわかりやすい唯一の正解だとしたら。

 

いかがでしょうか。

皆様は、何が『オフィスの内装工事の正解』だと思いますか?

 

 

追記

 

先日、東京で主要仕入先の若い方と飲んだのですが、面白い方でした。

彼は芸術系の大学を卒業後、新卒で入社したパーテーション業界で楽しく営業をしているとの事。

 

私は彼に言いました。

「画家だろうが音楽家だろうが、芸術家とはクライアントの意向を自分の表現で具現化する仕事。貴方にとってのパーテーション工事や内装工事は、あくまでも自分を表現する手法であり、芸術家と本質的に同じ仕事なのかもしれないね」

と。

 

彼は目を輝かせながら、

「石岡さんは今、私の気持ちや考えている事をわかりやすく言葉で表現してくれました」

と話してくれました。

 

デザインで言えば、

私は前衛的な芸術センスに溢れたものや最先端のデザイン構成みたいなものは不得手で、

色彩や素材の組み合わせなどを、マーケティングや心理的観点から提案する事が得意です。

 

そういう意味でも先ずは丁寧にお話を伺ってから、予算内で無理なく最適なオフィスのデザインをするタイプなのですが。

 

それもまた、『オフィスの内装工事に決まりきった正解は無い』という事なのかもしれませんね。

 

私には私の、彼には彼の個性や長所があるのですから。